遺産分割協議の種類
相続人間の話し合いによる「遺産分割協議」を進めるため、具体的な遺産分割の仕方についてみていきましょう。
遺産分割の種類
■現物分割
→遺産そのものを現物で分ける方法です。
例えば一筆の土地を二人で相続することになった場合に、各自の持ち分に応じて土地を二つに分筆してしまう方法です。その他の例として、預貯金と不動産を二人で相続する際に、一人が預貯金、もう一人が不動産を相続するような方法も現物分割にあたります。現金のみの場合は当然に現物分割となります。
■換価分割
→遺産全部を売却して現金に代えて、その現金を分割するという方法です。
現物をバラバラに分けてしまうと価値が下がる場合などは、この方法が採られます。
他にも、相続財産の中に相続人の全員が取得を希望しない財産があるときに、有効な手段として使われます。
例えば誰も住む予定の無い土地家屋を相続したようなケースでは、不動産を売却してその売買代金を遺産とみなして分割する方法がこれにあたります。
■代償分割
→遺産の現物を1人(または数人)が相続し、相続した者が他の相続人に対して相続分相当を現金で支払うという方法です。
例えば、実家を相続したが、相続人の中に実家に住み続ける状態であるときに、他の相続人が受け取れるものがないので、その代わりとして自己の財産から代償金を支払うといった方法がこれにあたります。換価分割と異なり、売却を前提にしていないことが特徴です。
■共有分割
→遺産を相続人が共有で所有する方法です。
共有名義の不動産は、売却などの処分や変更をするのに共有者全員の同意が必要となります。
トラブルの元ですので、どうしても選択せざるを得ない場合は必ず専門家の意見を聞いてください。
遺産分割の話し合いがまとまれば、必ずその内容を遺産分割協議書にしておくことが大事です
後日のトラブル防止の意味合いもありますが、遺産の中に不動産があった場合、所有権を移転させる登記の際に必要となりますし、遺産である預貯金を引き出す場合にも必要となります。
可能な限り全遺産をまとめた遺産分割協議書を作成されることをお勧めいたします。
この記事を担当した司法書士
司法書士サンシアス
代表
丹 茂孝
- 保有資格
司法書士 行政書士 土地家屋調査士
神奈川県司法書士会登録第1426号
簡裁訴訟代理権認定番号第601465号
神奈川県行政書士会登録登録番号第16090386号、会員番号5077号
神奈川県土地家屋調査士会登録第3030号
公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート会員
一般社団法人家族信託普及協会会員- 専門分野
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不動産登記全般、相続全般
- 経歴
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神奈川県司法書士会所属。平成18年度に司法書士試験に合格し、平成20年に神奈川司法書士会に登録。平成21年に行政書士試験合格。平成27年に土地家屋調査士試験合格。平成28年に行政書士と土地家屋調査士も登録。地域では数少ない、司法書士と行政書士と土地家屋調査士のトリプルライセンスを保有している相続の専門家として、横浜市内の相続の相談に対応している。